イベリア南東部でのサピエンスとネアンデルタールの接触
イベリア南東部でのサピエンスとネアンデルタールの接触の可能性について論じた研究(Walker et al., 2008)が報道されました。この研究では、イベリア南東部のシマ=デ=ラス=パラモスで発見されたネアンデルタール人骨が分析されました。その結果、下顎や歯の形態において、初期ネアンデルタール人やイベリアよりも北方の地域にいたネアンデルタール人には稀であるか存在しない特徴が、パラモスのネアンデルタール人には見られました。
こうしたことから、イベリア南東部のネアンデルタール人は、初期現生人類と接触していたのではないか、とこの研究では示唆されています。また、そうだとすると、イベリアの後期ネアンデルタール人が中部旧石器文化を維持したのは、文化的な遅れというよりは、選択の問題だったのではないか、とも示唆されています。しかし、解剖学的に現生人類とネアンデルタール人との接触を証明するのは難しく、さらなる人骨の発見と検証が要求されることでしょう。
参考文献:
Walker MJ. et al.(2008): Late Neandertals in Southeastern Iberia: Sima de las Palomas del Cabezo Gordo, Murcia, Spain. PNAS, 105, 52, 20631-20636.
http://dx.doi.org/10.1073/pnas.0811213106
こうしたことから、イベリア南東部のネアンデルタール人は、初期現生人類と接触していたのではないか、とこの研究では示唆されています。また、そうだとすると、イベリアの後期ネアンデルタール人が中部旧石器文化を維持したのは、文化的な遅れというよりは、選択の問題だったのではないか、とも示唆されています。しかし、解剖学的に現生人類とネアンデルタール人との接触を証明するのは難しく、さらなる人骨の発見と検証が要求されることでしょう。
参考文献:
Walker MJ. et al.(2008): Late Neandertals in Southeastern Iberia: Sima de las Palomas del Cabezo Gordo, Murcia, Spain. PNAS, 105, 52, 20631-20636.
http://dx.doi.org/10.1073/pnas.0811213106
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