ガラパゴス諸島の植物の分類
500年前のヨーロッパ人の到来以降にガラパゴス諸島に持ち込まれていたと考えられてきた6種の植物が、化石花粉と植物の遺物の調査の結果、人間の到来以前の数千年間にわたってガラパゴス諸島に存在していたことが判明した、と報告(Leeuwen et al., 2008)されました。ガラパゴス諸島では、外来種の駆除が自然の保護と再生に向けた重要な優先事項となっており、世界各地でも、毎年数百万ドルもの費用をかけて侵入外来植物種の管理が行われています。しかしこの調査結果からは、在来種の分類を誤り、不適切な管理がなされてしまうことの危険性も認識する必要がある、と言えそうです。
人間により生物が外部から持ち込まれたという事例は、意図的ではないものも含めてありふれていますが、人間により持ち込まれたと考えられていた生物が、じつはそうではなかったと判明するのは、きわめて珍しいのではないか、と思います。しかし、こうした観点から、アメリカやオセアニアといった人類の進出が遅かった地域で調査が進めば、この報告のような例が案外多く発見されるかもしれない、とも思います。
参考文献:
Leeuwen JFN. et al.(2008): Fossil Pollen as a Guide to Conservation in the Galápagos. Science, 322, 5905, 1206.
http://dx.doi.org/10.1126/science.1163454
人間により生物が外部から持ち込まれたという事例は、意図的ではないものも含めてありふれていますが、人間により持ち込まれたと考えられていた生物が、じつはそうではなかったと判明するのは、きわめて珍しいのではないか、と思います。しかし、こうした観点から、アメリカやオセアニアといった人類の進出が遅かった地域で調査が進めば、この報告のような例が案外多く発見されるかもしれない、とも思います。
参考文献:
Leeuwen JFN. et al.(2008): Fossil Pollen as a Guide to Conservation in the Galápagos. Science, 322, 5905, 1206.
http://dx.doi.org/10.1126/science.1163454
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