『ちりとてちん』終了

 NHK朝の連続テレビ小説『ちりとてちん』が3月29日分の放送をもって終了しました。若狭(B子)と草々が結婚する前後は、つまらなくなったなあと感じていたものですが、その後、草若師匠の死の前後あたりからまた面白くなりました。

 草々が師匠の芸風を受け継ぐ若手の俊英という設定や、若狭が草々に恋をする理由などにあまり説得力が感じられませんでしたし、草若師匠よりも小草若のほうが落語は上手いだろう、などといった疑問もありましたが、多くの登場人物のキャラが立っており、主役をはじめとして演技の上手い役者が多かったこともあり、全体としてはかなり面白い出来になったのではないかと思います。

 主役の貫地谷しほり氏は、『風林火山』に続いてまたしても演技の上手さを見せてくれて、若手女優のなかでも有数の演技派としての評価を、確固たるものにしたのではないかと思います。今後の活躍に大いに期待したいところです。半年にわたる放送のなかでもっとも面白かったのは、徒然亭再結成のあたりです。四草が密かに3年間ずっと稽古を続けていたことが分かる場面と、小草若が泣きながら「寿限無」をやり、草若師匠の復活へと続く場面は、とくに感動的でした。

この記事へのコメント

がんのすけ
2008年04月02日 20:31
はじめまして。 東田さんのサイト経由で参りました。
「ちりとてちん」は妻とともに、ほとんど見落とさずに楽しみました。最初のころの子役がかわいかったですね。

これまでの朝ドラでよくあった如く、いつ失速して物語の魅力がなくなり、楽しみが減るのかと心配しておりましたが、大きな破綻もなく3月までたどり着きましたね。
草々の発声が喉からしか出ていないためか、小草若のほうがヘタな役のはずなのに、上手に聞こえたのはご愛敬でした。

最後のほうは辻褄合わせが目につき、奈津子さんが「肉じゃが女」に変身したあたりから最終回まで、やっぱりNHKは保守的というか女性に家を守ってほしがるんだなあ、と感心することしきり。妻はげんなりしておりましたが。

貫地谷しほりさんには、<朝ドラのヒロインはメジャーにならない>とかいうジンクスを破ってほしいものですね。

とりとめないことで、失礼しました。
2008年04月02日 23:58
がんのすけさん、はじめまして。

東田さんのブログと違って、読ませる文章を書けていないこともあり、こちらは過疎ブログなのですが、今後ともよろしくお願い申し仕上げます。

確かに、最後のほうは辻褄合わせが目についた感もありましたが、私も『ちりとてちん』を楽しんで見ていました。

貫地谷さんのことは『風林火山』ではじめて知ったのですが、演技が上手いので今後に期待しています。

この記事へのトラックバック