赤坂憲雄編集『追悼記録 網野善彦』

 洋泉社新書の一冊として、2006年10月に洋泉社より刊行されました。2004年2月27日に亡くなった網野善彦氏の追悼記事・追悼文をまとめたもので、学生時代の網野氏を追憶した文章など、なかなか興味深い文章もあります。

 1980年代以降の日本において、おそらくもっとも著名な歴史研究者であったろう網野氏は、じつは学界では激しく批判されていて、学会ではいわば浮いた存在だったのですが、そのことは一般にはあまり知られていなかったように思われます。

 騎馬民族征服説もそうでしたが、学界と一般の温度差が激しかった例だと言えるでしょう。そのためか、「反日主義者」の網野氏が、戦後歴史学界において主流に位置していた、と一部の「愛国者」は勘違いしていたようです。本書により、そうした誤解が訂正されればよいのですが。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック