福田首相が民主党に連立政権を打診するも民主党は拒否

 昨日の自民・民主の党首会談において、福田首相が小沢代表に連立政権協議を打診しましたが、民主党は即座に役員会を開催して拒否することを決めました。今の日本は国難と言ってよい状況にありますし、現実的な選択肢も限られていますから、現在のような膠着した国会状況だと、大連立もありだろうとの考えもあるでしょう。

 ただ、現在の自公のような選挙協力も含めた連立となると難しいでしょうし、自民党と民主党という第一党と第二党が自公のように密着すれば、翼賛政治になりかねません。次の総選挙をにらむならば、やはり民主党にとって大連立は難しく、断ったのは当然だと言えます。衆院再可決の大義名分を得るために、福田首相が無理な提案をしたとの見方もできますが、さてどうなのでしょうか。

追記(2007年11月6日)
 自民党との連立を役員会で否決された民主党の小沢代表は、11月4日の記者会見で代表辞任の記者会見を行ないました。しかし今日になって、鳩山幹事長らの説得を受けて、小沢代表は辞意を撤回しました。なんとも不可解な騒動でしたが、民主党にとって大事なこの時期に、民主党の評判を大きく下げってしまった小沢代表の言動には困ったものです。色々と思惑やしがらみがあったとは思いますが。

この記事へのコメント

ヤス
2007年11月03日 06:53
これは奇行ですよね。形振り構わずに対アメリカ対策…こんなことやってたら国民にソッポ向かれるでしょうね。今やるべきことは物価高騰の抑制か、その分の減税を含めた対策かと思いますけどね。石油…国内の石油が上がっているのに何でアメリカにくれてやる必要があるんだ???とも思ってしまいます。
2007年11月03日 21:06
福田首相の意図をどうもはっきりとつかみにくい党首会談でしたが、ともかく、国会議員の皆様には国民を向いた議論をしてもらいたいものです。
2007年11月04日 00:37
今から思えば、中曽根元総理が「政界再編、大連立」ということを参院選前から言っていたことを思い出します。私は、民主党の勝利によって自民党との大連立(翼賛政治)が成立し、これによって憲法「改正」(特に9条)が行われるというシナリオを予測していたのですが、確かにこういうシナリオを描いた勢力があったとしても、(おそらく「九条」に固執する公明を排除して)民主党と連立を組むというのは、自民党には有利な選択かもしれませんが、おっしゃるとおり、民主党に対する支持はがた落ちでしょうね。
2007年11月04日 16:03
来春の総選挙も想定されている現在、国民の支持という観点からは、民主党としてはとても呑めないような提案だったはずです。

さらに、小沢代表のほうから連立を持ちかけたという報道があり、小沢代表が辞任会見をすることになりました。

何だったのでしょうねぇ、この騒動は。
2007年11月04日 20:52
それにしても、小沢一郎も何とも言えぬ人物ですね。自民党をここまで追い詰めておいて、得意の絶頂で転落とは。湾岸戦争当時の自民党幹事長の彼がどういう経緯で自民党を抜けたのか、もう忘れてしまいましたが、やはり政権は手にしたいのでしょう。
 それなら、民主党を率いて、正攻法で自民党に挑み、政権交代を目指せばいいと思うのですが、民主党内閣では彼のホンネの所の政治は出来ないのでしょうか。小沢氏は、湾岸戦争時の経緯から言っても、実際は大幅な対米協力がしたいのでしょう。そう言えば、海上九には「反対」した癖に、アフガンへの地上部隊派遣など、自民党政権より過激な主張を行っていましたね。
2007年11月04日 20:54
申し訳ありません。上文の「海上九」とは「海上給油」の間違いです。
2007年11月05日 00:02
小沢代表にしてみると、正攻法でやっても総選挙では勝てそうにないから、自民党が大幅に譲歩するならば連立もありだ、との判断だったのでしょうが、党首が記者会見ではっきりと自党の政権担当能力に疑問を呈するのもちょっと・・・。

まあ思い起こしてみると、石原都知事と野中元幹事長という、自民党のなかでも対極の立ち位置にいたであろう二人から行き過ぎた対米従属を批判され、マスコミを上手く使って自分の方針と合わない人々に守旧派とのレッテルを貼り、「改革路線」を大々的に打ち出したのが小沢代表でした。まあそんなわけで、私は昔から小沢代表が大嫌いでした。

小沢代表は小泉元首相の先駆者的存在とも言えるわけで(政敵にたいするレッテル貼り以外の面では中曽根元首相が先駆者とも言えますが)、対米従属・新自由主義という小泉路線を徹底的に批判していた人々のなかに、小沢代表を過剰に持ち上げる人がいるのがどうも不思議でなりませんでしたが、人間とは忘れやすい存在なのだということなのでしょうか。いやまあ、私もそうですけど。

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  • 「機器猫」と「のび太総理」

    Excerpt: 「福田首相が民主党に連立政権を打診するも民主党は拒否」について  筆者の中国語の講師は中国・東北地方出身の才媛であり、現在関西の某有名私立大学の一回生である。しかも、中国においてもそれなりの大学を卒業.. Weblog: 子欲居の中国語日記 racked: 2007-11-05 00:05