『イリヤッド』の検証・・・89話~97話

 入矢はバトラー神父・ゼプコ老人と出会い、ユカタン半島とカナリア諸島に赴き、アトランティスの痕跡を探します。それぞれの話が単行本のどの巻に収録されているかについては、
http://www5a.biglobe.ne.jp/~hampton/iliad001.htm
を参照してください。

●あらゆる宗教に根ざす恐ろしい秘密(89話)
 これこそ、秘密結社が隠蔽したい秘密だ、とバトラー神父は述べています。人類の禁忌が何なのかはっきりしないまま連載が完結したので、断言はできませんが、私見は、信仰しても(神を知る・神と交信する)滅亡は免れないので、そもそも信仰という行為は無駄なのだ、というものです。これだと一応、世界中の神様を守るというバシャの発言(81話)も説明できるかな、と思います。

●シュリーマンの結論(90~91話)
 ユカタン半島かカナリア諸島がアトランティスでなければ、プラトンのいうアトランティスはぜったいに存在しない、とシュリーマンは結論づけていたとされます。これは、プラトンが秘密結社を恐れ、アトランティスの記述にわざと嘘を混ぜた(121話)ことを意味しているのでしょう。

●「山の老人」のやり方の変化(91話)
 話も聞かず、家の中に何人いようと、皆殺しを実行しようとした「山の老人」のやり方がいつもと違う、と入矢は疑問に思います。これは、入矢だけはとにかく殺せ、何も考えずに殺せ、とのグレコ神父の指示によるものだったのかもしれません。あるいは、堕落した幹部たち(107話)の誰かの命令だった可能性もあります。

●クロマニヨン人の位置づけ(93話)
 クロマニヨン人は欧州系の純粋ルーツではなく、どこかに消えてしまった遺伝子可能性も考えられているが、最古のホモ=サピエンスであり、生きたネアンデルタール人を見た唯一の新人だ、と入矢は述べています。作中でのクロマニヨン人の位置づけがどうもはっきりしないのですが、アトランティス人がクロマニヨン人の一部であり、後に地中海各地やカナリア諸島などに移住したり、イベリア族と同化したりしたとすると、その遺伝子は後世に伝わったことになり、この入矢の発言は不正確だったということになります。おそらく、この入矢の発言内容が、そのまま作中での設定というわけではないのでしょう。

●カナリア諸島のグアンチェス族が恐れていたもの(93話)
 彼らは、恐ろしい何かに楽園を追われてカナリア諸島に逃れたが、いつの日かその恐ろしい何かがやってくるので、毎日見張りをしなければならない、との伝説があります。楽園とはアトランティスの都のことでしょう。恐ろしい何かとは、アトランティスに攻め入ったアマゾネス族の可能性もありますが、地震と津波と考えるほうが自然かな、と思います。

●ロッカの父のその後(97話)
 ロッカの父は難しい手術に臨みましたが、その手術が成功したかどうか、作中では明かされていません。『イリヤッド』の作風からすると、成功した可能性が高いように思われますが。

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  • 「カナリア諸島のグアンチェス族」について

    Excerpt: 「『イリヤッド』の検証・・・89話~97話」について  ご参考になるかどうか分かりませんが、私としてはこのグアンチェス族について興味深い記述を発見しました。以下、翻訳引用します。  「欧州先史人類クロ.. Weblog: 子欲居の中国語日記 racked: 2007-10-07 00:04