最古の水田?
中国の浙江省杭州市近くの跨湖橋遺跡は、現在確認されている最古の水田ではないか、との研究が報道されました。この遺跡は7700年前頃のもので、当時は、低湿地帯を選んで低木を焼き払って水田を開拓し、耕作を行なっていたのだろう、とされています。低湿地のこの遺跡は沿岸にあるので、塩分を含んだ水が浸透してくるのを防ぐため、堤防が築かれたかもしれない、と指摘されています。また、人間や動物の排泄物も高頻度で検出されましたが、肥料として用いられたかどうかは定かではない、とのことです。跨湖橋遺跡の水田は、7550年前頃、海水面の上昇により放棄されました。
初期の水田耕作が沿岸の低湿地帯で始まったとすると、現在は海面下の地域で、もっと早く始まっていた可能性もあるでしょう。7000~5000年前は、完新世でもっとも温暖な時期とされていて、温暖化が始まって最温暖期に向けて進行していく途中で、跨湖橋遺跡の水田は放棄されたということなのでしょう。排泄物を肥料として使用していた可能性があることも興味深く、犬と豚の骨も発見されていることから、それらを家畜とし、その排泄物を肥料として利用していたのかもしれません。
参考文献:
Y. Zong, Z. Chen, J. B. Innes, C. Chen, Z. Wang, and H. Wang.(2007): Fire and flood management of coastal swamp enabled first rice paddy cultivation in east China. Nature, 449, 459-462.
http://dx.doi.org/10.1038/nature06135
初期の水田耕作が沿岸の低湿地帯で始まったとすると、現在は海面下の地域で、もっと早く始まっていた可能性もあるでしょう。7000~5000年前は、完新世でもっとも温暖な時期とされていて、温暖化が始まって最温暖期に向けて進行していく途中で、跨湖橋遺跡の水田は放棄されたということなのでしょう。排泄物を肥料として使用していた可能性があることも興味深く、犬と豚の骨も発見されていることから、それらを家畜とし、その排泄物を肥料として利用していたのかもしれません。
参考文献:
Y. Zong, Z. Chen, J. B. Innes, C. Chen, Z. Wang, and H. Wang.(2007): Fire and flood management of coastal swamp enabled first rice paddy cultivation in east China. Nature, 449, 459-462.
http://dx.doi.org/10.1038/nature06135
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