自民党総裁選結果

 麻生幹事長クーデター説など、胡散臭い話の飛び交った総裁選でしたが、事前の予想通り、福田元官房長官が330票を獲得し、197票の麻生幹事長を圧倒しました。ただ、派閥談合との印象を避けようという意図が働いたためか、麻生幹事長の得票が予想よりも多くなりました。麻生幹事長は善戦したと言うべきで、福田新総裁が麻生幹事長を冷遇することは難しくなったと言えるでしょう。国会会期中、しかも代表質問直前の安倍首相の辞任により、その後国会が休会状態になっているなか、自民党の総裁選が行われていたわけで、安倍首相はもちろんのこと、自民党全体が無責任であるとの印象を多くの国民に与えたのではないでしょうか。

 福田新総裁は、官房長官の在職期間が長かったとはいえ、主要な役職は官房長官だけで、自民党の要職の経験があるわけでもなく、当選回数にしても、安倍首相(まもなく辞任しますが)より1回多いだけの6回です(近年の首相の就任時の衆院当選回数は、安倍首相が5回、小泉前首相が10回、森元首相が10回、小渕元首相が12回、橋本元首相が11回)。官房長官時代の調整能力は高く評価されているとはいえ、安倍首相とおなじく、経験不足が気になるところです。前途多難ですが、次期首相となる福田新総裁には、多数の日本国民の利益を最優先するよう願っています。

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