『イリヤッド』以外の『ビッグコミックオリジナル』掲載作品について
『イリヤッド』も123話をもってついに完結し、もう『ビッグコミックオリジナル』を購入することも読むこともないでしょうが、『イリヤッド』以外の『ビッグコミックオリジナル』掲載作品も、熱心にというわけではないものの読んでいたので、その感想を短く述べていくことにします。
●PLUTO
『イリヤッド』の原作者さんのプロデュース作品です。これまであまり漫画を読んでおらず、21世紀になってからは『イリヤッド』を読むまでほとんど漫画を読んでいなかった私ですが、手塚作品は好きなのでわりと読んできました。ただ、この作品の原作となった『鉄腕アトム』は読んだことがなく、アニメも見たことがないので、良くも悪くも先入観なしで読んでいますが、謎解きの要素があってなかなか面白い作品になっていると思います。
●釣りバカ日誌
テレビドラマの水戸黄門と通ずるところのある漫画だと言えるでしょうか。時事問題をときとして取り入れ、まずまず無難な出来になっていることが多いと思います。
●黄昏流星群
幻想的な章も暗めの章もあり、わりと読ませる内容になっていると思います。ただ、読者投稿欄の適度なお色気があるとの意見はどうかと思います。私には気持ち悪い絵柄に見えてしまうのですが・・・。
●あじさいの唄
あまり複雑な話はありませんが、ほっとさせる内容が多く、息抜き的な作品だと思います。
●三丁目の夕日
懐かしさを感じさせる作品・・・と言いたいところですが、私が生まれる前の時代を舞台としているので、あまり懐かしさを感じることはありません。この作品の舞台となっている時代よりも1~2世代後だと、私も体験しているので、懐かしさを感じることができるのでしょうが・・・。たとえば、漫画ではありませんが、『太陽にほえろ!』は、私が生まれた年に放送が始まったということもあり、今見ると懐かしさを感じることが少なからずあります。
●アレルヤ
登場人物の反応が過剰で、ちょっと暑苦しい感じの作品です。話としても今のところさほど面白くありませんが、バイオリンに親しんでいたら、もっと楽しめる作品なのかもしれません。ただ、主人公が今のところさほど現実離れしていないのには好感がもてます。
●あぶさん
主人公賛美の度が過ぎていて、痛々しい作品です。しかも、実在の人物を貶めて架空の人物である主人公を持ち上げるという醜悪さは、どうにかならないものでしょうか。作者は漫画界の重鎮的な存在になってしまったので、編集長といえども打ち切り勧告はできないということなのでしょうか?同じ作者のドカベンの中学・高校編(大甲子園突入前まで)はなかなか面白かったのですが・・・。
まあ、一度負けたら終わりの高校野球とは異なり、プロ野球を題材にした漫画は、緊張感を伴った面白さを出すのが難しいでしょうし、この作品のように、現実世界と時間軸をあわせて話を進める場合は、どこに的を絞って話を描くのか決めるのも難しいとは思いますが。ドカベンの選抜決勝の土佐丸戦や、唯一の敗戦となった弁慶高校戦などはかなり面白かったのですが、老化による作者の構想力の低下もあるのかもしれません。
●浮浪雲
主人公はあまり登場しませんし、登場しても活躍することはあまりありませんが、登場した場合は主人公賛美の話になるので、それでよいと思います。人情の機微が描かれ、まずまず面白い作品になっています。
●風の大地
これも主人公賛美の傾向の強い漫画ですが、主人公はやや現実離れしたところがあるので、ロボットがゴルフをやっているのだと思えば、あまり違和感がないのかもしれません。ゴルフの好きな人であればもっと楽しめるのかもしれませんが、ゴルフにはほとんど興味のない私にとっては、退屈な作品です。それにしても、私がこの作品を読み始めたときにはすでにマスターズの最終日で、1年以上経過してもいまだに最終日が終わっていないのですから、『ドラえもん』のように主人公が年をとらないというわけではないのに、いつになったら完結するのか、まったく予想がつきません。
●蔵人
酒を飲めない私にとってはあまり楽しめないのですが、単なる主人公賛美の作品ではなく、登場人物が人間臭いところはよいと思います。
●プチッコホーム
主人公がかなり暑苦しく、読んでいて爽快な作品ではありません。
●岳
これも主人公賛美の傾向の強い作品ですが、この主人公も現実離れしたところがあり、ロボットだと思えばさほど違和感がないのかもしれません。
●あんどーなつ
この主人公も現実離れしたところがありますが、他の登場人物のキャラ設定や話の進め方にも疑問があり、原作者さんの人生観というか人間観の問題なのかな、という気もします。少年誌向きの作品かな、というのが率直な感想です。
●弁護士のくず
これも主人公賛美の傾向の強い作品ですが、主人公が呆れるほどの俗物なので、主人公賛美についてはあまり気になりません。まあ、この主人公くらいの俗物ともなると、やはり現実離れしたところがあるのですが、倫理的に潔癖ということではなく、俗物だという方向で現実離れしているので、鼻につくところはありません。話は、人間心理の裏まで描かれていてなかなか面白いのですが、絵がいまいちなのが気になるところです。主人公の俗物性を強調するために、わざとそのような絵柄にしているのかもしれませんが・・・。
●上京一週間
わずか9話で終了してしまいましたが、人間関係の機微が描かれて、まずまず面白い作品でした。
●フロマンガ
ナンセンスギャグ漫画なのでしょうが、同じようなネタの使いまわしが目立ちますし、あまり面白い作品ではありません。
●ヒゲとボイン
男女の情念・欲望をくどくない感じで描けているのはよいと思います。
●電脳炎
私にとってあまり相性のよくない作品のようで、笑えたことがありません。
●赤兵衛
ざっと眺めるだけなので、とくに何か語ろうという気にはなりません。
●玄人のひとりごと
『ビッグコミックオリジナル』の短編ギャグ漫画の中ではもっとも面白く、全体でも『イリヤッド』の次に楽しみにしていた作品です。主人公は暑苦しいのですが、俗物で見込み違いから失敗することも多いだけに、あまり気になりません。他の登場人物の人間模様もなかなか面白いと思います。
●PLUTO
『イリヤッド』の原作者さんのプロデュース作品です。これまであまり漫画を読んでおらず、21世紀になってからは『イリヤッド』を読むまでほとんど漫画を読んでいなかった私ですが、手塚作品は好きなのでわりと読んできました。ただ、この作品の原作となった『鉄腕アトム』は読んだことがなく、アニメも見たことがないので、良くも悪くも先入観なしで読んでいますが、謎解きの要素があってなかなか面白い作品になっていると思います。
●釣りバカ日誌
テレビドラマの水戸黄門と通ずるところのある漫画だと言えるでしょうか。時事問題をときとして取り入れ、まずまず無難な出来になっていることが多いと思います。
●黄昏流星群
幻想的な章も暗めの章もあり、わりと読ませる内容になっていると思います。ただ、読者投稿欄の適度なお色気があるとの意見はどうかと思います。私には気持ち悪い絵柄に見えてしまうのですが・・・。
●あじさいの唄
あまり複雑な話はありませんが、ほっとさせる内容が多く、息抜き的な作品だと思います。
●三丁目の夕日
懐かしさを感じさせる作品・・・と言いたいところですが、私が生まれる前の時代を舞台としているので、あまり懐かしさを感じることはありません。この作品の舞台となっている時代よりも1~2世代後だと、私も体験しているので、懐かしさを感じることができるのでしょうが・・・。たとえば、漫画ではありませんが、『太陽にほえろ!』は、私が生まれた年に放送が始まったということもあり、今見ると懐かしさを感じることが少なからずあります。
●アレルヤ
登場人物の反応が過剰で、ちょっと暑苦しい感じの作品です。話としても今のところさほど面白くありませんが、バイオリンに親しんでいたら、もっと楽しめる作品なのかもしれません。ただ、主人公が今のところさほど現実離れしていないのには好感がもてます。
●あぶさん
主人公賛美の度が過ぎていて、痛々しい作品です。しかも、実在の人物を貶めて架空の人物である主人公を持ち上げるという醜悪さは、どうにかならないものでしょうか。作者は漫画界の重鎮的な存在になってしまったので、編集長といえども打ち切り勧告はできないということなのでしょうか?同じ作者のドカベンの中学・高校編(大甲子園突入前まで)はなかなか面白かったのですが・・・。
まあ、一度負けたら終わりの高校野球とは異なり、プロ野球を題材にした漫画は、緊張感を伴った面白さを出すのが難しいでしょうし、この作品のように、現実世界と時間軸をあわせて話を進める場合は、どこに的を絞って話を描くのか決めるのも難しいとは思いますが。ドカベンの選抜決勝の土佐丸戦や、唯一の敗戦となった弁慶高校戦などはかなり面白かったのですが、老化による作者の構想力の低下もあるのかもしれません。
●浮浪雲
主人公はあまり登場しませんし、登場しても活躍することはあまりありませんが、登場した場合は主人公賛美の話になるので、それでよいと思います。人情の機微が描かれ、まずまず面白い作品になっています。
●風の大地
これも主人公賛美の傾向の強い漫画ですが、主人公はやや現実離れしたところがあるので、ロボットがゴルフをやっているのだと思えば、あまり違和感がないのかもしれません。ゴルフの好きな人であればもっと楽しめるのかもしれませんが、ゴルフにはほとんど興味のない私にとっては、退屈な作品です。それにしても、私がこの作品を読み始めたときにはすでにマスターズの最終日で、1年以上経過してもいまだに最終日が終わっていないのですから、『ドラえもん』のように主人公が年をとらないというわけではないのに、いつになったら完結するのか、まったく予想がつきません。
●蔵人
酒を飲めない私にとってはあまり楽しめないのですが、単なる主人公賛美の作品ではなく、登場人物が人間臭いところはよいと思います。
●プチッコホーム
主人公がかなり暑苦しく、読んでいて爽快な作品ではありません。
●岳
これも主人公賛美の傾向の強い作品ですが、この主人公も現実離れしたところがあり、ロボットだと思えばさほど違和感がないのかもしれません。
●あんどーなつ
この主人公も現実離れしたところがありますが、他の登場人物のキャラ設定や話の進め方にも疑問があり、原作者さんの人生観というか人間観の問題なのかな、という気もします。少年誌向きの作品かな、というのが率直な感想です。
●弁護士のくず
これも主人公賛美の傾向の強い作品ですが、主人公が呆れるほどの俗物なので、主人公賛美についてはあまり気になりません。まあ、この主人公くらいの俗物ともなると、やはり現実離れしたところがあるのですが、倫理的に潔癖ということではなく、俗物だという方向で現実離れしているので、鼻につくところはありません。話は、人間心理の裏まで描かれていてなかなか面白いのですが、絵がいまいちなのが気になるところです。主人公の俗物性を強調するために、わざとそのような絵柄にしているのかもしれませんが・・・。
●上京一週間
わずか9話で終了してしまいましたが、人間関係の機微が描かれて、まずまず面白い作品でした。
●フロマンガ
ナンセンスギャグ漫画なのでしょうが、同じようなネタの使いまわしが目立ちますし、あまり面白い作品ではありません。
●ヒゲとボイン
男女の情念・欲望をくどくない感じで描けているのはよいと思います。
●電脳炎
私にとってあまり相性のよくない作品のようで、笑えたことがありません。
●赤兵衛
ざっと眺めるだけなので、とくに何か語ろうという気にはなりません。
●玄人のひとりごと
『ビッグコミックオリジナル』の短編ギャグ漫画の中ではもっとも面白く、全体でも『イリヤッド』の次に楽しみにしていた作品です。主人公は暑苦しいのですが、俗物で見込み違いから失敗することも多いだけに、あまり気になりません。他の登場人物の人間模様もなかなか面白いと思います。
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