『イリヤッド』の検証・・・紀元前までの年表の作成

 7月25日分の記事で、
https://sicambre.seesaa.net/article/200707article_26.html
1話から7話まで検証しましたが、さらに先に進む前に、作中での話の流れをつかんでおくためにも、年表を作成しておこうと思います。もちろん、年代を特定しづらい出来事は多くありますし、考古学・古人類学の研究成果と一致しない場合も出てくるでしょうが、とりあえず、暫定的なものとして作成してみました。

●100000年前?
アフリカ東部、紅海沿岸に現生人類が移住?

●80000年前?
アフリカ東部の現生人類が紅海を渡ってイエメンに移住?
一部の現生人類は、ジブラルタル海峡を渡ってアフリカから欧州に移住し、ネアンデルタール人と遭遇?

●30000年前?
イエメンの現生人類が世界各地に拡散し、その一部はネアンデルタール人と遭遇?
一部の現生人類が洞窟壁画を描く。

●27000年前?
ネアンデルタール人が絶滅?

●紀元前10000~9000年?
イベリア半島南西部に都市国家成立(アトランティス文明)?

●紀元前8000年?
アトランティス文明で青銅器の使用始まる?

●紀元前6000年?
アトランティス文明で文字の使用始まる?

●紀元前3000年?
イベリア族がアフリカからイベリア半島に移住し、アトランティス文明の影響を受けて、欧州各地に巨石文明を広める?

●紀元前2500年?
アトランティス文明(イベリア半島~アフリカ北西部)以外で青銅器時代始まる?
アトランティス文明の都である「彼の島」が、アフリカ沿岸で勃興したアマゾネス族に侵略され、地震で沈む?
アトランティス人の生き残りの一部とイベリア族は同化してトゥルドゥリ族となり、地震で残った「彼の島」やその他の土地の上にタルテッソス文明を築く?
アトランティス人の生き残りのなかには、地中海沿岸に移住した者もいる?
アトランティス文明の生き残りの「冥界の王」の一団がカナリア諸島に移住?

●紀元前12世紀頃
ミノア文明から優れた航海術を吸収したフェニキア人が、本格的に海上貿易に乗り出す。

●紀元前10世紀頃?
イスラエル王国のソロモン王が、フェニキア人に命じてアトランティス文明を調査させ、アトランティスにまつわる秘密を3個の真鍮の壺(ソロモンの壺・ソロモンの玉・ソロモンの杯・聖杯)に封印する。

●紀元前9世紀頃
タルテッソスがフェニキア系チレス人との戦いに敗れ、植民地となる。

●紀元前6世紀
フェニキア系チレス人の植民地となっていたタルテッソスが、フェニキア系のカルタゴに滅ぼされる。

●紀元前440年頃
ヘロドトスが『歴史』を執筆し、アトランティスについて、「アトランティス人は動物を食さず、けっして夢を見ない」との一節を書き残す。

●紀元前399年
アトランティスにまつわる真実の隠蔽を目的とする秘密結社「古き告訴人」の策謀により、ソクラテスが死刑となる。

●紀元前4世紀半ば
プラトンが『ティマイオス』と『クリティアス』を執筆し、アトランティスについて触れるが、秘密結社「古き告訴人」を恐れて、虚実織り交ぜてアトランティスの記事を執筆する。

●紀元前3世紀後半
始皇帝が異母兄の呂信に命じ、アトランティスの手がかりである「ソロモンの玉」の一つを、フェニキアの商人より購入させる(玉の中にはアトランティスの場所を示す地図が入っていた)。

●紀元前1世紀
ディオドロスが、著書の『歴史叢書』にてアトランティスについて触れる。

この記事へのコメント

gonzo
2007年09月24日 13:58
ゴゾ島の巨石文明の消滅を考慮すると、BC2200位までアトランティス文明が存在していたと考えても良いように思えます。
つまりBC2500に生存していたカナリア諸島の冥王は、洪水による難民と考えなくても良いのではないでしょうか。
2007年09月25日 07:06
そういえば、ジュンガンティーア遺跡の消滅は紀元前2200年頃と9巻冒頭にありましたね。失念していました。

テネリフェ島の「冥界の王」を難民と推測したのは、カナリア諸島最古の移住者は彼の島の生き残りだ、とのグレコ神父の発言があったためなのですが、まとめサイトの「謎」の項目でも述べたように、他の可能性も考えられますし、確定したとは言えないでしょうね。

原作者さんに、詳細な解説をお願いしたいところですが・・・。

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