フロレシエンシスの上腕や肩についての研究
フロレシエンシスの正基準標本である‘LB1’人骨の上腕や肩を分析したところ、現生人類とは異なるという結果が得られた、との研究が公表されました。‘LB1’の上腕骨はかなり現代人的ですが、110度という上腕骨後捻角は、現代人の平均値をかなり下回るものでした。おそらく、フロレシエンシスには現代人のような形態の肩はなく、現代人と比較して、フロレシエンシスの鎖骨は比較的短く、肩甲骨は長かったとされています。また、こうしたフロレシエンシスの形態は、1984年にケニアで発見された、「トゥルカナボーイ」と呼ばれているエレクトス(またはエルガスター)のそれと似ていることも指摘されています。
このブログでもたびたび述べてきたように、フロレシエンシスがエレクトスまたはエレクトス以前の人類種から派生した新種の人類なのか、それとも病変(小頭症)の現生人類なのかという点をめぐって激論が続いていますが、この研究は新種説を支持するものと言えそうです。ただ、これで病変説の研究者が納得することはないでしょうから、上腕骨や肩甲骨などにおいても、小頭症の現代人との広範な比較が必要になるのでしょう。
このブログでもたびたび述べてきたように、フロレシエンシスがエレクトスまたはエレクトス以前の人類種から派生した新種の人類なのか、それとも病変(小頭症)の現生人類なのかという点をめぐって激論が続いていますが、この研究は新種説を支持するものと言えそうです。ただ、これで病変説の研究者が納得することはないでしょうから、上腕骨や肩甲骨などにおいても、小頭症の現代人との広範な比較が必要になるのでしょう。
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