海部陽介「現代人の起源―研究の現状と将来の展望―」
『人類がたどってきた道―“文化の多様化”の起源を探る』(NHKブックス、2005年)の著者である海部氏の論文です。2年前の論文ですが、現生人類の起源をめぐる議論について詳しく紹介した日本語文献としては最新のものだと思いますので、このブログでも取り上げることにします。
2年前の論文ということで、当然のことながら目新しい情報はないのですが、現生人類の起源をめぐる議論の現状(とはいっても2年前の時点でのことですが)を把握するには、格好の論文だと言えるでしょう。また、この問題の社会的意義についてやや詳しく紹介されているのもよいと思います。このように、自らの研究の社会的意義を強く意識する研究者が増えれば、社会にとっても有益と言うべきでしょう。
種区分についての議論も興味深く、種区分にあたって、「測定可能」な基準にこだわるのではなく、さまざまな「測れない」側面も考慮に入れて、総合的に判断すべきとの見解には、納得するところがありました。この種区分の問題もそうですが、現生人類の起源の追及の社会的意義など、情報としてだけではなく、哲学的な意味でも教えられるところの多々あった好論だと思います。
2年前の論文ということで、当然のことながら目新しい情報はないのですが、現生人類の起源をめぐる議論の現状(とはいっても2年前の時点でのことですが)を把握するには、格好の論文だと言えるでしょう。また、この問題の社会的意義についてやや詳しく紹介されているのもよいと思います。このように、自らの研究の社会的意義を強く意識する研究者が増えれば、社会にとっても有益と言うべきでしょう。
種区分についての議論も興味深く、種区分にあたって、「測定可能」な基準にこだわるのではなく、さまざまな「測れない」側面も考慮に入れて、総合的に判断すべきとの見解には、納得するところがありました。この種区分の問題もそうですが、現生人類の起源の追及の社会的意義など、情報としてだけではなく、哲学的な意味でも教えられるところの多々あった好論だと思います。
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