参院選結果

 議席数は、
自民党・・・37
民主党・・・60
公明党・・・9
共産党・・・3
社民党・・・2
国民新党・・・2
新党日本・・・1
無所属・・・7
となりました。

 自民党は、橋本首相の退陣した1998年の参院選どころか、宇野首相の退陣した89年の参院選並の大敗となりました。確かに今回は自民党にとって逆風下の選挙でしたが、1989年の参院選よりも深刻なのは、小泉政権以降、自民党の支持組織がかなり弱体化しているように思われることで、「風」がやんだからといって、次の衆院選で第一党を維持できるかというと、必ずしも楽観視できないように思われます。注目の安倍首相の進退ですが、とりあえず自民党内の大勢は続投に傾いているようです。しかし、国会運営は難しくなりますし、お世辞にも有能とはいえない安倍首相にとっては、前途多難でしょう。
 民主党は大勝となりましたが、今回は自民党というか安倍内閣の敵失に助けられた感が多分にあり、1989年の参院選で大勝した社会党と同じ道を歩まないよう、期待しています。民主党にとっては今後が正念場と言うべきで、政権政党の資格があるかどうか、次の衆院選まで国民に問われ続けることになります。今回の選挙でなんといっても嬉しかったのは、公明党も議席を減らして一桁の当選になったことで、この結果には満足しています。

 私の住む東京は、民主党2議席、公明党1議席、自民党1議席、無所属1議席という結果になりました。川田氏の当選は、社会保険庁・厚生省への批判票が大きいのでしょうが、無所属ではたしてどこまで自らの政策を実現できますかねぇ・・・。共産党の候補が当選したほうが、国民にとってはいろいろと役に立つのではないか(与党の汚職追及など)、と思うのですが。公明党の現職は予想通り当選しましたが、東京は定数5ですから、残念ながら仕方のないところでしょう。
 自民党は、現職の保坂氏と新人の丸川氏とが当落を争う結果になってしまい、丸川氏が競り合いを制しました。保坂氏の当選は確実で、丸川氏は厳しいだろうと思っていただけに、この結果は本当に意外でした。丸川氏の自民党からの出馬は、自分を冷遇した(と丸川氏が考えているだろう)テレビ朝日への意趣返しだと私は考えていました。組織票もさして期待できないだろうし、無党派層への浸透が弱そうだと考えていたのですが、この結果はまったく予想していませんでした。
 保坂氏の落選は、自民党の支持組織の弱体化が大きいのでしょう。それにしても、少なくともこの3年間選挙の投票に行かなかった丸川氏の当選はなんなのでしょうねぇ・・・。大物議員に都知事の応援演説など、自民党がかなり重点的に支援していましたが、それにしても納得がいきません。泣き落とし作戦にかなりの効果があったのかもしれませんし、マスコミのバッシングにたいする同情票や若さへの期待もあったのでしょうか。

 その他に注目していた選挙区は岡山だったのですが、自民党の片山参院幹事長が落選してしまいました。青木幹雄参院総会長のお膝元の島根でも、自民党の候補が負けてしまいました。岡山と島根は、今回の自民党の苦戦を象徴するような選挙区だったと言えるでしょう。

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