マーメイドステークス結果、ウオッカの宝塚記念出走決定

 阪神では牝馬重賞のマーメイドステークスが行なわれ、シェルズレイが後続を離して逃げ、直線でもよく粘ったのですが、最後はつかまって4着に終わりました。勝ったのは6歳馬のディアチャンスで、タイキシャトル産駒ですが、こうして2000mの重賞を勝ったように、2000m以上でも距離的な限界を見せるというわけではないように思われます。2200mのエリザベス女王杯で好走の可能性もあるでしょう。

 12日に、ウオッカの宝塚記念出走が正式に決定しました。ウオッカの父タニノギムレットは、3歳になってから日本ダービーの前に5戦出走し、日本ダービーでは完勝したという頑丈な馬でした。しかし、因果関係は明確ではありませんが、3歳秋に故障し、結果的に日本ダービーが最後のレースとなりました。

 ウオッカは日本ダービーの前に3戦出走しているので、父のタニノギムレットほどきつい臨戦過程ではありませんが、宝塚記念に出走となると、2月から6月まで毎月出走することになり、これはネオユニヴァースと似たような臨戦過程になります。春のクラシック二冠馬ネオユニヴァースが3歳秋以降に不振だったのは、宝塚記念に出走して疲労したためだ、との見解もありますが、因果関係は明確ではなく、完成度の高さで3歳春は勝っていただけなのかもしれません。

 宝塚記念出走がウオッカにどのような影響を与えるか、予想するのは難しいのですが、クラシックを目標に仕上げた3歳馬を宝塚記念に出走させるのは酷に思えます。もちろん、間隔を空けると気力を失う場合もあり得ますが、それでもどこかで長期の休養をとらないと厳しいでしょう。ウオッカの場合は、凱旋門賞に出走する予定があり、しかも前哨戦にも出走するとのことで、やはり宝塚記念出走は余計なように思えてなりません。

 もっとも、ウオッカの父タニノギムレットの日本ダービーでの相手はシンボリクリスエスで、それと比べるとウオッカの日本ダービーでの相手はかなり楽でしたから、疲労度はさほどでもないかもしれません。宝塚記念でウオッカに勝機があるかどうかというと、予想するのは難しいところですが、ダイワメジャー・アドマイヤムーン・メイショウサムソンなど、相手が一気に強くなりますので、現時点では厳しいかな、と思います。

 ただ、同じく日本ダービーに勝った直後に宝塚記念に出走したネオユニヴァースと比較すると、相手関係はずいぶんと楽なように思われますので、ウオッカがネオユニヴァース級の馬であれば、勝っても不思議ではないでしょう。もっとも、3歳春の時点でウオッカはネオユニヴァースに及ばない、と私は考えているので、ウオッカは能力を発揮できても3着が精一杯かな、と予想しています。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック