大河ドラマ『風林火山』第１０回「晴信謀反」

　昨日放送分の感想です。駿河に落ち延びた勘助は、すっかり自堕落な日々を過ごしていました。一方武田家では、信虎・晴信父子の双方が、互いに相手を駿河の今川家に追放しようとし、今川家に書状を送っていました。板垣は晴信の決意を甘利・飯富といった重臣に語り、同意を得ます。信虎・晴信双方から書状の届いた今川家では、雪斎の進言により、晴信に組することにします。
　武田軍が信濃の小県に侵攻し、真田幸隆の松尾城に攻め込みたとの知らせを聞いた勘助は、信濃に向かい、偶然、晴信による信虎追放の陰謀を知ってしまいます。真田幸隆は城を出て上州へと落ち延びますが、その途中で勘助と再会します。幸隆からともに上州に行かないか、と誘われた勘助ですが、断って駿河に戻ります。
　晴信と今川家との陰謀により駿河に誘い出された信虎を迎える役は、斬られても惜しくないからという理由で、雪斎の進言により勘助が命じられました。ひどい話ですなあ・・・。勘助が決意を固めるところで今回は終了で、次回はいよいよ信虎が追放され、晴信が家督を継ぐことになります。

　今回は、信虎と晴信のどちらをとるべきか議論する武田家臣団の苦悩、主要な家臣団が信虎の追放を決めた後の評定での緊迫した場面がよく描かれていて、たいへん面白かったと思います。次回はいよいよ信虎追放で、勘助がどのように信虎への怨みを断ち切るのか、楽しみです。
　次回までは原作には描かれていない内容で、脚本家の創作とのことですが、ここまではたいへん面白い出来になっていると思います。原作を踏まえた脚本になったとたん、つまらなくなるということはないとは思いますが、ヒロインの由布姫を中心とした恋愛場面にはかなりの不安が残ります。