ネアンデルタール人への関心の高さの要因と、今後のアフリカへの期待
絶滅した古人類の中でも、ネアンデルタール人はもっとも関心が高く、広く知られている人類といえるでしょう。その理由については、昨年10月に公開した人類史についての私見で述べましたが、
http://www5a.biglobe.ne.jp/~hampton/052.htm
まとめると、
●ネアンデルタール人は、欧州や西アジアといった発掘の進んでいる地域に分布しており、発掘数が多く研究が進展している。
●現生人類にかなり近く、現生人類にとって最後の隣人であると考えられてきたので(現在では、フロレシエンシスが現生人類にとって最後の隣人である可能性が指摘されています)、自らの来歴を明らかにするための格好の比較対象となり、研究の進展を促した。
となります。
では、なぜ欧州や西アジアで発掘が進んだのかというと、政治・経済・軍事・文化などあらゆる面で近代以降の世界を主導してきた欧米世界にとって、自らの由来・根源となる地域が欧州・西アジアだと考えられたからでした。
西アジアの粘土板文書が『聖書』の起源ではないかと熱心に研究されたように、解剖学的に自分たちとほぼ同じ人骨が出土する地層よりも下から出土するネアンデルタール人は、自らの生物学的起源を探る重要な手がかりではないかと考えられ、はたして自分たちの祖先か否かということをめぐって、長期にわたって議論が続いているわけです。
また欧州については、近代以降の欧州が経済的な先進国であったのも、発掘を促したといえるでしょう。日本でもそうですが、遺跡の発掘は何らかの開発にともなうことが多く、開発の進んでいる地域では、それだけ遺跡を発見=破壊する機会も増えるというわけです。その意味で今後注目すべきなのは、アフリカ・中南米・アジアでしょう。これらの地域にはいわゆる発展途上国が少なからずあり、経済が発展して開発が進めば、重要な遺跡が続々と発見されることと思います。
とくにアフリカは、経済的に遅れているというのもありますが、治安の問題からも発掘が遅れているという事情もあり、それでも貴重な人骨・遺跡が少なからず発見されているのですから、経済的に発展して治安も安定すれば、重大な発見が相次ぐのではないかと期待されます。
http://www5a.biglobe.ne.jp/~hampton/052.htm
まとめると、
●ネアンデルタール人は、欧州や西アジアといった発掘の進んでいる地域に分布しており、発掘数が多く研究が進展している。
●現生人類にかなり近く、現生人類にとって最後の隣人であると考えられてきたので(現在では、フロレシエンシスが現生人類にとって最後の隣人である可能性が指摘されています)、自らの来歴を明らかにするための格好の比較対象となり、研究の進展を促した。
となります。
では、なぜ欧州や西アジアで発掘が進んだのかというと、政治・経済・軍事・文化などあらゆる面で近代以降の世界を主導してきた欧米世界にとって、自らの由来・根源となる地域が欧州・西アジアだと考えられたからでした。
西アジアの粘土板文書が『聖書』の起源ではないかと熱心に研究されたように、解剖学的に自分たちとほぼ同じ人骨が出土する地層よりも下から出土するネアンデルタール人は、自らの生物学的起源を探る重要な手がかりではないかと考えられ、はたして自分たちの祖先か否かということをめぐって、長期にわたって議論が続いているわけです。
また欧州については、近代以降の欧州が経済的な先進国であったのも、発掘を促したといえるでしょう。日本でもそうですが、遺跡の発掘は何らかの開発にともなうことが多く、開発の進んでいる地域では、それだけ遺跡を発見=破壊する機会も増えるというわけです。その意味で今後注目すべきなのは、アフリカ・中南米・アジアでしょう。これらの地域にはいわゆる発展途上国が少なからずあり、経済が発展して開発が進めば、重要な遺跡が続々と発見されることと思います。
とくにアフリカは、経済的に遅れているというのもありますが、治安の問題からも発掘が遅れているという事情もあり、それでも貴重な人骨・遺跡が少なからず発見されているのですから、経済的に発展して治安も安定すれば、重大な発見が相次ぐのではないかと期待されます。
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