『イリヤッド』108話「聖杯の心」(『ビッグコミックオリジナル』11/20号)
最新号が発売されたので、購入しました。前号では、「山の老人」とアトランティスにまつわる新たな秘密が明らかにされ、予告は、「アトランティスを探す入矢が次に向かうのは・・・!?」となっていたので、入矢が誰とどこに行くのか、気になっていたのですが・・・。
さて、今回の話ですが、主要登場人物は、柴田という男性と入矢です。柴田は60話(8巻所収)で一度登場しています。大学で聖杯伝説を研究していた柴田は、入矢堂の向かいにあるブリジンガメンという喫茶店によく通っていました。入矢は子供の頃、ブリジンガメンで手伝いをしており、入矢が入れたコーヒーをはじめて飲んだのが、大学生だった柴田でした。柴田がブリジンガメンで夢中になってアーサー王と聖杯伝説についての本を読んでいる姿を見て、楽しそうだと思った入矢は、自分もアーサー王を研究しようと志したというわけです。
大学では聖杯伝説を研究していた柴田ですが、それでは食えないということで、銀行に就職します。就職が決まって大学生活最後の夏休み、英仏へフィールドワークに行こうと考えていた柴田ですが、就職先の銀行に拘束されて行けませんでした。
その後、柴田は後輩との出世争いに負け、子会社の信販会社へ出向となります。柴田は、大学生の頃の自分を思い出そうとして、ブリジンガメンのある団子坂に行きますが、ブリジンガメンは見当たらず、入矢堂に入って入矢に訊くと、10年前に主人が亡くなって店が畳まれたことを知ります。
研究テーマの近い入矢と柴田は意気投合し、アーサー王や聖杯伝説について話し合い、子会社への出向が決まり、意気消沈していた柴田は学生の頃の聖杯伝説への関心と気力を取り戻し、学生時代に断念したフィールドワークをやることを決意します。
ここまでが、60話「聖杯伝説」で描かれた内容で、その後の柴田の動向は描かれていなかったのですが、この間も柴田と入矢は手紙のやり取りをしていたたようで、始皇帝の棺に彫られていた「偉大なるアーサー王」という文字の謎を解く手がかりを得ようとして、入矢は柴田に会おうと考え、今回、じつに久々に柴田が登場することになった、というわけです。
今回の話は、池袋の路上でコーヒーを飲みつつ風俗店を見張っていた柴田に、入矢が話しかける場面から始まります。二人は喫茶店に入り、話し込みます。柴田は前述のように、子会社出向を機に欧州へフィールドワークに出たのですが、この一ヶ月間の経験により人生観がすっかり変わり、銀行を辞めた、と入矢に語ります。このフィールドワークで興味深い伝説を採取した、という手紙を柴田からもらっていた入矢は、聖杯伝説について柴田に訊きます。
これにたいして柴田は、聖杯探しはやめたが、答えられることなら、と言って聖杯とアーサー王との関係について語りますが、その途中で、風俗店から男が出てくるのを見て、喫茶店を出て男をつけます。男が携帯電話で清水という人物に借金の催促をしているのを見た柴田は男に声をかけ、清水は借金を返済しており、男の清水への毎日の電話が脅迫であること、4000%の法外な利子を返す義務はない、と言いますが、男は利子がまだだと開き直り、逆に柴田を脅します。ここで入矢が、刑事だと偽って話しかけると、男は謝り、立ち去ります。
入矢と柴田は入矢堂に入り、コーヒーを飲みつつ話します。フィールドワーク中に柴田は、アーサー王と聖杯が結びつけられたのは、主人公が何かを追い求めなければ英雄になれず、物語が進まないから、高貴な精神の象徴とされた聖杯とアーサー王が結びついたのではないか、と考えます。
騎士道精神とは聖杯そのものと考えた柴田は、実在する聖杯ではなく、その精神を追うことにし、銀行を辞め、友人の弁護士事務所の手伝いをしました。そこで柴田は、自分がいた銀行の系列の消費者ローンの債務が闇で売られ、ヤクザに流れていることを知り、騎士になるには今しかないと思い、債務者問題に取り組んでいたというわけです。
入矢が『東方見聞録』の著者であるルスティケロと聖杯との関係を柴田に訊くと、柴田は、パリの国立図書館の蔵書のコピーを入矢に見せます。それは古い仏語で書かれた『アーサー王物語』で、その書き出しは『東方見聞録』と同じでした。つまり、著者はピサのルスティケロで、彼は若い頃、アーサー王と聖杯の研究をしていたのです。入矢が「彼の正体は、聖杯の探索者!?」と言うところで、今回は終了です。
今回は、アーサー王と聖杯にまつわる情報の提示・整理が主題で、さまざまな謎が次第につながりつつある、最近の傾向に沿った内容となっています。元銀行員の柴田は60話以来という久々の登場で、『イリヤッド』においては、以前登場した人物が、このように久しぶりに登場することがよくあります。
入矢と柴田とは、喫茶店・路上・入矢堂において、アーサー王と聖杯について語り合っていますが、それを整理すると、以下のようになります。
●アーサー王と聖杯は別々の伝説で、二つが合体したのは12世紀頃より。両者の合体した最初の作品は、クレティアン=ド=トロアの『ペルスヴァル、または聖杯の物語』。これは、円卓の騎士ペルスヴァル(パーシヴァル卿)が、聖杯を求めて旅に出る物語であり、この作品以降、アーサー王と聖杯は中世文学最高の素材となった。
●アーサー王のモデルは、2世紀にイギリスに駐屯したローマ帝国の傭兵隊長ルキウス=アルトリウス=カストゥスで、南ロシアのサルマティア人だった、という説が最近では有力だが、入矢はこの説を支持していない。
●アーサー王と聖杯が結びついたのは、フランスを建国して騎士道の礎を築いたメロヴィング朝と古感動したから。メロヴィング家はアーサー王と同じく5世紀頃に発展した王朝で、イエスの血筋と関係があり、聖杯を受け継いだ、という伝説があった。
●メロヴィング家は古代ギリシアのアルカディア出身という伝説があるが、アルカディアの語源アルカデスは「熊神の人々」という意味で、アーサーの語源アルスも熊という意味だから、メロヴィング家とアーサー王は熊つながりとなる。
●南フランスのラングドックの古い詩篇によると、聖杯は全部で三つある。一つは東の果て、一つはアフリカ、もう一つはソロモンの宮殿からフランスに。またこの詩篇では、普通はキリストと関連づけられる聖杯が、ソロモン王と結びつけられている。
●南フランスには、聖杯を求めて一人の「貧しき騎士」が東方に旅をし、聖杯をもたらしたという伝説がある。「貧しき騎士」とは、テンプル騎士団の初期の呼び名「キリストの貧しき修道騎士団」と思われる。
●13世紀のドイツの作家フラム=フォン=エッシェンバッハの『パルツィファル』には、聖杯の正体は魔法の石とある。エッシェンバッハはバイエルン地方出身の兵士で、テンプル騎士団の一員だった。
●魔法の石とは、「賢者の石」のことと思われる。中世欧州の錬金術師は、「賢者の石」があればすべての金属を黄金に変える神の力が手に入る、と信じていた。古文書によると、この「賢者の石」とは硫化水銀のことで、中国の道教思想では不老不死の秘薬とされ、始皇帝も愛飲していたとされる。西洋の神と中国の道(タオ)が出会い交わるのは、「賢者の石」伝説なのである。
●『東方見聞録』の著者ルスティケロは、若い頃アーサー王と聖杯の研究をしていた。
これまでにも示唆されてはいましたが、今回、ソロモン王の壺(杯)=聖杯であり、それが三つあること、アトランティスの手がかりであることが、ほぼ確実になったと思います。一つは東の果て(始皇帝陵)にあり、すでに「山の老人」が取り除いています。「山の老人」の一員である張によると、中には彼の島の位置を記す地図が入っていたそうです。しかしルスティケロは、自分が持ち出したと書き残していますので、ルスティケロも「山の老人」の一員ということでしょうか?
別の一つはソロモンの宮殿からフランスに持ち込まれたとされ、ルスティケロは、これも自分が持ち出した、と書き残しています。この中に何が入っているのか、現時点では不明です。これら二つの聖杯は、おそらく現在は「山の老人」が管理していると思われます。もう一つはアフリカにあるとされますが、これは、入矢がモロッコで発見した球体と思われます。この中には、ネアンデルタール人の骨が入っていました。
聖杯の正体は魔法の石と記す文献が紹介され、錬金術との関わりが指摘されましたが、おそらく魔法の石とは、アトランティス文明に由来する思想・伝説や高度な諸技術の象徴ではないか、と思います。その中に、後の錬金術につながるような技術・思想が含まれていたのではないでしょうか。すでに二つのソロモンの壺(杯)=聖杯の中身が明らかになっているので、今後は、残り一つの聖杯の中身が気になります。
予告は、「ユリが父にゆかりのアントン氏と会い知る事実は!?」となっています。89話以来、久々にユリが登場します。入矢がユカタン半島・カナリア諸島・始皇帝陵を訪れている間、どのような成果があったのか、父にゆかりのアントン氏からどのような情報が得られるのか、楽しみです。
さて、今回の話ですが、主要登場人物は、柴田という男性と入矢です。柴田は60話(8巻所収)で一度登場しています。大学で聖杯伝説を研究していた柴田は、入矢堂の向かいにあるブリジンガメンという喫茶店によく通っていました。入矢は子供の頃、ブリジンガメンで手伝いをしており、入矢が入れたコーヒーをはじめて飲んだのが、大学生だった柴田でした。柴田がブリジンガメンで夢中になってアーサー王と聖杯伝説についての本を読んでいる姿を見て、楽しそうだと思った入矢は、自分もアーサー王を研究しようと志したというわけです。
大学では聖杯伝説を研究していた柴田ですが、それでは食えないということで、銀行に就職します。就職が決まって大学生活最後の夏休み、英仏へフィールドワークに行こうと考えていた柴田ですが、就職先の銀行に拘束されて行けませんでした。
その後、柴田は後輩との出世争いに負け、子会社の信販会社へ出向となります。柴田は、大学生の頃の自分を思い出そうとして、ブリジンガメンのある団子坂に行きますが、ブリジンガメンは見当たらず、入矢堂に入って入矢に訊くと、10年前に主人が亡くなって店が畳まれたことを知ります。
研究テーマの近い入矢と柴田は意気投合し、アーサー王や聖杯伝説について話し合い、子会社への出向が決まり、意気消沈していた柴田は学生の頃の聖杯伝説への関心と気力を取り戻し、学生時代に断念したフィールドワークをやることを決意します。
ここまでが、60話「聖杯伝説」で描かれた内容で、その後の柴田の動向は描かれていなかったのですが、この間も柴田と入矢は手紙のやり取りをしていたたようで、始皇帝の棺に彫られていた「偉大なるアーサー王」という文字の謎を解く手がかりを得ようとして、入矢は柴田に会おうと考え、今回、じつに久々に柴田が登場することになった、というわけです。
今回の話は、池袋の路上でコーヒーを飲みつつ風俗店を見張っていた柴田に、入矢が話しかける場面から始まります。二人は喫茶店に入り、話し込みます。柴田は前述のように、子会社出向を機に欧州へフィールドワークに出たのですが、この一ヶ月間の経験により人生観がすっかり変わり、銀行を辞めた、と入矢に語ります。このフィールドワークで興味深い伝説を採取した、という手紙を柴田からもらっていた入矢は、聖杯伝説について柴田に訊きます。
これにたいして柴田は、聖杯探しはやめたが、答えられることなら、と言って聖杯とアーサー王との関係について語りますが、その途中で、風俗店から男が出てくるのを見て、喫茶店を出て男をつけます。男が携帯電話で清水という人物に借金の催促をしているのを見た柴田は男に声をかけ、清水は借金を返済しており、男の清水への毎日の電話が脅迫であること、4000%の法外な利子を返す義務はない、と言いますが、男は利子がまだだと開き直り、逆に柴田を脅します。ここで入矢が、刑事だと偽って話しかけると、男は謝り、立ち去ります。
入矢と柴田は入矢堂に入り、コーヒーを飲みつつ話します。フィールドワーク中に柴田は、アーサー王と聖杯が結びつけられたのは、主人公が何かを追い求めなければ英雄になれず、物語が進まないから、高貴な精神の象徴とされた聖杯とアーサー王が結びついたのではないか、と考えます。
騎士道精神とは聖杯そのものと考えた柴田は、実在する聖杯ではなく、その精神を追うことにし、銀行を辞め、友人の弁護士事務所の手伝いをしました。そこで柴田は、自分がいた銀行の系列の消費者ローンの債務が闇で売られ、ヤクザに流れていることを知り、騎士になるには今しかないと思い、債務者問題に取り組んでいたというわけです。
入矢が『東方見聞録』の著者であるルスティケロと聖杯との関係を柴田に訊くと、柴田は、パリの国立図書館の蔵書のコピーを入矢に見せます。それは古い仏語で書かれた『アーサー王物語』で、その書き出しは『東方見聞録』と同じでした。つまり、著者はピサのルスティケロで、彼は若い頃、アーサー王と聖杯の研究をしていたのです。入矢が「彼の正体は、聖杯の探索者!?」と言うところで、今回は終了です。
今回は、アーサー王と聖杯にまつわる情報の提示・整理が主題で、さまざまな謎が次第につながりつつある、最近の傾向に沿った内容となっています。元銀行員の柴田は60話以来という久々の登場で、『イリヤッド』においては、以前登場した人物が、このように久しぶりに登場することがよくあります。
入矢と柴田とは、喫茶店・路上・入矢堂において、アーサー王と聖杯について語り合っていますが、それを整理すると、以下のようになります。
●アーサー王と聖杯は別々の伝説で、二つが合体したのは12世紀頃より。両者の合体した最初の作品は、クレティアン=ド=トロアの『ペルスヴァル、または聖杯の物語』。これは、円卓の騎士ペルスヴァル(パーシヴァル卿)が、聖杯を求めて旅に出る物語であり、この作品以降、アーサー王と聖杯は中世文学最高の素材となった。
●アーサー王のモデルは、2世紀にイギリスに駐屯したローマ帝国の傭兵隊長ルキウス=アルトリウス=カストゥスで、南ロシアのサルマティア人だった、という説が最近では有力だが、入矢はこの説を支持していない。
●アーサー王と聖杯が結びついたのは、フランスを建国して騎士道の礎を築いたメロヴィング朝と古感動したから。メロヴィング家はアーサー王と同じく5世紀頃に発展した王朝で、イエスの血筋と関係があり、聖杯を受け継いだ、という伝説があった。
●メロヴィング家は古代ギリシアのアルカディア出身という伝説があるが、アルカディアの語源アルカデスは「熊神の人々」という意味で、アーサーの語源アルスも熊という意味だから、メロヴィング家とアーサー王は熊つながりとなる。
●南フランスのラングドックの古い詩篇によると、聖杯は全部で三つある。一つは東の果て、一つはアフリカ、もう一つはソロモンの宮殿からフランスに。またこの詩篇では、普通はキリストと関連づけられる聖杯が、ソロモン王と結びつけられている。
●南フランスには、聖杯を求めて一人の「貧しき騎士」が東方に旅をし、聖杯をもたらしたという伝説がある。「貧しき騎士」とは、テンプル騎士団の初期の呼び名「キリストの貧しき修道騎士団」と思われる。
●13世紀のドイツの作家フラム=フォン=エッシェンバッハの『パルツィファル』には、聖杯の正体は魔法の石とある。エッシェンバッハはバイエルン地方出身の兵士で、テンプル騎士団の一員だった。
●魔法の石とは、「賢者の石」のことと思われる。中世欧州の錬金術師は、「賢者の石」があればすべての金属を黄金に変える神の力が手に入る、と信じていた。古文書によると、この「賢者の石」とは硫化水銀のことで、中国の道教思想では不老不死の秘薬とされ、始皇帝も愛飲していたとされる。西洋の神と中国の道(タオ)が出会い交わるのは、「賢者の石」伝説なのである。
●『東方見聞録』の著者ルスティケロは、若い頃アーサー王と聖杯の研究をしていた。
これまでにも示唆されてはいましたが、今回、ソロモン王の壺(杯)=聖杯であり、それが三つあること、アトランティスの手がかりであることが、ほぼ確実になったと思います。一つは東の果て(始皇帝陵)にあり、すでに「山の老人」が取り除いています。「山の老人」の一員である張によると、中には彼の島の位置を記す地図が入っていたそうです。しかしルスティケロは、自分が持ち出したと書き残していますので、ルスティケロも「山の老人」の一員ということでしょうか?
別の一つはソロモンの宮殿からフランスに持ち込まれたとされ、ルスティケロは、これも自分が持ち出した、と書き残しています。この中に何が入っているのか、現時点では不明です。これら二つの聖杯は、おそらく現在は「山の老人」が管理していると思われます。もう一つはアフリカにあるとされますが、これは、入矢がモロッコで発見した球体と思われます。この中には、ネアンデルタール人の骨が入っていました。
聖杯の正体は魔法の石と記す文献が紹介され、錬金術との関わりが指摘されましたが、おそらく魔法の石とは、アトランティス文明に由来する思想・伝説や高度な諸技術の象徴ではないか、と思います。その中に、後の錬金術につながるような技術・思想が含まれていたのではないでしょうか。すでに二つのソロモンの壺(杯)=聖杯の中身が明らかになっているので、今後は、残り一つの聖杯の中身が気になります。
予告は、「ユリが父にゆかりのアントン氏と会い知る事実は!?」となっています。89話以来、久々にユリが登場します。入矢がユカタン半島・カナリア諸島・始皇帝陵を訪れている間、どのような成果があったのか、父にゆかりのアントン氏からどのような情報が得られるのか、楽しみです。
この記事へのコメント
イリヤッドをリアルタイムで楽しむことは難しく、いつも数ヶ月後のコミックスの発売を首を長くして待っております。
どんな状況なのか少しでもわかればと、検索していましたら、こちらのブログに辿り着きました。
詳細なレジュメと丁寧な解説は私にとって本当にお宝です。
一挙に108話まで読ませて頂き、既に、次号への期待でわくわくしています。
こんなに貴重なブログを読ませて頂いて、本当にありがとうございます。
今後もどうぞ、イリヤッドのレジュメと解説を続けて下さい。
応援しております。
コメントありがとうございました。
今後ともよろしくお願い申し仕上げます。
ブログを始めて五ヶ月近くになりますが、
宣伝以外のコメントは今回でやっと二度目
という不人気ブログでして・・・。
備忘録的な意味合いが強いブログですが、それでも
一応は読み手を意識して執筆しているので、反応が
あったのはありがたいことだと感謝しています。
カナダにお住まいだと、日本の雑誌や単行本を
すぐ入手できるというわけでもないでしょうから、
たいへんだろうと思います。
日本では今月末に『イリヤッド』12巻が発売
されますので、購入後にブログで雑感を述べて
いこうと思います。