英国のネアンデルタール人骨の分析

 1927年に英国トーキのケント洞窟で発見された人骨(上顎の断片)の、年代とDNAを分析する試みが始まる、との報道がありました。
http://www.timesonline.co.uk/article/0,,2087-2383429,00.html
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/england/devon/5395342.stm

 この人骨は、当初は31000年前の現生人類のものと考えられていましたが、現代では、35000年前のネアンデルタール人のものと考えられています。今回、年代とDNAを分析することで、より正確な年代と、本当にネアンデルタール人かどうかを探り、ブリテン島での人類の活動を復元する計画、さらには欧州におけるネアンデルタール人と現生人類との複雑な関係を理解するための一助にしようというわけです。
 ネアンデルタール人のDNAの採取・分析は、10年前には難しいとされていたのですが、今や、何例も報告されるようになり、ゲノム解読すら始まりました。その成果は、人類史を復元するうえで大いに貢献するものとなるので、今回の分析にも期待しています。

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