時代区分の問題

 人類史の加筆修正も見直しの段階に入ったので、早ければ明日にでも公開できるかもしれません。この加筆修正のさいにも思ったのですが、先史時代にせよ有史時代にせよ、欧州を基準にした時代区分を安易に他地域に適用することには慎重であらねばならないと思います。
 有史時代の時代区分の問題点についてはさまざまに指摘されていますが、先史時代についても、どうようの問題点はもっと強調されてよいと思います。日本では、先史時代の出土遺跡を、欧州と同様に、前期・中期・後期(下部・中部・上部)旧石器時代、新石器時代と区分し(日本では、中石器時代という区分は流行らないようですが)、東アジア全体に範囲を広げても、同様の傾向にありますが、欧州や西アジアと、東アジアの先史時代の石器文化にはかなりの違いがあり(東南・東アジアでは握斧がほとんど出土しないことなど)、両地域に同じような時代区分を適用するのは問題と思われます。

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